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フロアコーティングで後悔する人がいるのはなぜ?

フロアコーティングは、その認知度の低さから、「名前は聞いたことがあるけれど、どんなものなの?」とネットで調べる人も多いです。

その中で、「後悔」「トラブル」といったワードが検索候補に上がることもあり、コーティングに興味を持っても本当にやるべきなのか、不安になります。

ただ、一口に「後悔した」「トラブルになった」といっても、どういうことで後悔したのか、コーティング会社にどういったクレームが来たのかといった原因はいくつか種類があります。

今回は、そういったトラブルの原因を独自に調べ、大きく3つに分類しました。

コーティングそのものが原因

臭いがきつい

フロアコーティングをかけてから数日間は、コーティング剤の臭いが気になる可能性がとても高いです。

窓を開けて風通しを良くすることで、臭いをより早く取り除くことができます。ただ、コーティングが固まる前に窓を開けてしまうと、空気中に浮いている埃や塵がより床に付着してしまうため、必ず養生期間が過ぎてから窓を開ける必要があります。

また、めったにないことですが、窓を開けて過ごしているときに臭いが流れて届いてしまったことにより、近隣住民から苦情が来たケースもあります。

窓を開けた先の住宅に、事前に説明をしておくとトラブルを回避しやすくなります。引っ越しのご挨拶と同時に済ませられるなら、更にスマートです。

小さな擦り傷が目立つ

「フロアコーティングは傷に強い」ことがメリットとしてよく謳われます。それ自体は噓ではないのですが、決して「傷が”つかない”」わけではありません。

特に、ツヤが強いもの(UVコーティングやシリコンコーティングなど)の場合、窓からの日光の当たり具合や床を見る角度によって細かな傷が目立つことも。

小さな擦り傷も気になる場合は、ツヤや光沢がないガラスコーティングを選ぶことで目立たなくなり、見栄えも気にならなくなります。

ただ、小さな子供がいる、ペットを室内飼いしている、自宅で仕事をしていて在宅時間が長いなど、「コーティングに細かな傷がつくことは元々割り切っている」という場合は、滑り止め効果が強いメリットがあるツヤありタイプも一考の余地が充分あります。

裏話:フロアコーティングは床鳴りの原因?

フロアコーティングをやって後悔した理由の中に、「床鳴りがするようになった」という声もあります。軋(きし)んでいるような、何かが干渉しているかのような音なので、不安の種になりやすいのが床鳴りです。

ただ、床鳴りそのものは、実はフローリングそのものの設計や仕上がりに問題がなくとも、気温や湿度の関係で膨らんだり縮んだりすることによって発生する可能性があるものです。なので、「どこも悪くないが、床鳴りだけ起きている」という場合もよくあります。

もちろんフローリングの施工不良が原因というケースもありますが、いずれにせよフロアコーティングは床鳴りの原因にはならないばかりか、フローリングへの湿度を抑えてくれるためむしろ床鳴りの防止に役立つ側面があります。

ではなぜ、床鳴りの原因として「フロアコーティングが原因だ」という声が出てくるのでしょうか。実は、コーティングが原因と伝えているのはほとんどフローリングメーカーまたは建築会社なのです。

なぜなら、フローリングそのものが原因とお客さんがわかってしまうと、自社で保障しなくてはならなくなります。一方、フロアコーティングをやった家庭からの問い合わせなら、「勝手にフロアコーティングをしたから」と逃れることができます。

そして、フロアコーティングの会社に問い合わせても、フロアコーティングは床鳴りの原因にならないことを知っているため「自社が原因でないので補償はできかねます」と答える他にありません。

こうしたトラブルを避けるためにも、

  • 床鳴りの原因は施工不良でなければ自然現象であり、床そのものは問題ないことを知る
  • フロアコーティングは、まず床鳴りの原因にはならないことを知る
  • 引き渡し前やコーティングがけの前に、床鳴りが起きているかをしっかりと確認する

など、事前に把握しておきましょう。特に3つ目は「床鳴りが起きていたことに気づかずにコーティングがけをしたため、コーティングが原因と思い込んだ」というケースも少なくないため、そこをきちんと確認しておくことが重要です。

まとめ:コーティングがけ後数日の臭いや、数ヶ月後に光沢のあるコーティングで小さいキズが目立つのは確か。床鳴りはコーティングが原因になるケースはほぼないので、不動産屋やメーカーが責任逃れしないようにくまなく家中を歩いて確認しておこう。

フロアコーティング会社が原因

仕上がりが悪い

塗りムラ、ゴミや髪の毛の混入、塗り残しがあるといった仕上がりの悪さは、よく聞く後悔の原因です。

こういったことは基本的に施工者の質が原因です。コーティング会社の中には、コーティングがけのコストを抑えるために技術や経験、責任が不充分なアルバイトを使っているケースもあるため、後悔をなくすためにも会社選びは重要です。

思っていたよりキズがついた、思っていたより滑る

原因は大きく2つに分けて、担当の説明の仕方に問題があったか、過剰広告に認識が引っ張られたかのどちらかです。

よくあるケースとして、説明の中で「コーティングがけをすれば傷つきません!」と誤った言い方を受けた場合です。そういった過大な説明を受けると、細かい傷すら気になってしまうのは当然です。

滑りにくさについては、コーティングの種類によってもその度合いが違ってきます。たとえば、水性コーティングよりガラスコーティング、更にそれよりも滑りにくいUVやシリコンコーティングといったように、材質次第で滑り止め効果は異なります。

しかし、会社によっては「水性コーティングしか扱っていない」というように品揃えが悪く、そうなると取り扱っているものを一生懸命「滑りにくいです!」と勧める他になくなります。

そういったことが原因で不満足や後悔に繋がることもあるため、適切な材質のコーティングを案内できる会社かそうでないかは大きなポイントになります。

もちろん、コーティングそのものの材質や天候、使い方など、傷や滑りには様々な原因がありますが、購入者の認識に関しては担当の説明にるところが大きい可能性が高いです。

コーティングを売りたいがための大げさな営業によって、

細かいキズがついただけでも、営業を問いただしたくなるのは当然です。

フロアコーティングの特徴やメリットに限らず、注意点も充分な案内をしてくれる会社選びが重要です。

シールや粘着テープを剝がしたらコーティングが取れた

シールは養生テープに比べて時間経過で粘着力が上がるため、早めに対処が必要なことや、シールはがしや除光液を使えば問題ないことなどを説明していないなら、営業担当の説明不足です。

また、粘着クリーナー(通称:コロコロ)で掃除するのも、同じくコーティングが取れる原因になるため非推奨になります。

これらは主に、お手入れ方法についての説明を受けていればまず回避できる事項になります。優良企業ほど、事前説明は過不足なく丁寧なものです。

取り扱い方が原因

メラミンスポンジ(研磨剤入りスポンジ)等を使ったら床が白くなった

強力な掃除用具を使用すると、コーティングの表面が削れる原因になります。コーティングを削りかねない掃除用具は使用しない方が良いでしょう。

スチームクリーナー(100℃近い高温)で床が白くなった・剝がれた

飲食のために沸かしたお湯がこぼれる程度なら問題ありませんが、過度に高熱なものを当てるとコーティングがなくなる可能性があります。

熱が必要な掃除をしたい場合でも、コーティング床の上ならお湯拭きやアルコール拭きで充分なことがほとんどです。

フローリングを濡れっぱなしにする

フロアコーティングは撥水性がありますが、それでも床の水分を放置することは得策とはいえません。

飲みものなどをこぼした場合はすぐに対処する家庭がほとんどですが、雨に濡れて帰ってきた後は、意外とそのままにする家庭は少なくありません。

早めに拭き取れば、水分の染み込みを防ぐことができます。

後悔しないためには会社選びが最重要

フロアコーティングで後悔する原因は、「コーティングの性質」「会社や営業担当の質と対応」「コーティングがけ後の扱い方」に大別されます。

ただ、いずれも、大元をたどれば「会社選び」で回避できるものばかりです。コーティングの性質や手入れ、扱い方も、事前に把握することは充分可能です。

そう考えると、フロアコーティングにおいてはどの会社でやるかが特に重要だとわかります。

フロアコーティングは効果が数十年と続く大きな投資になるので、異様な安さだけで売っている低品質な会社は避け、実績や対応が良い会社を選んだ方が、満足のいく生活を送りやすくなります。

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